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I'm fine thank you , and you?

 日本人なら「How are you?」と聞かれたら、ほとんどの人が条件反射的に「I'm fine thank you.,and you?」と答えるだろう。現にわがスクールの生徒たちも最初の頃のレッスンでは、老若男女、すべて判を押したようにこう答える。これは中学時代(高校時代もかな?)に英語の授業の度に何百回も呪文のように唱え続けた鍛錬の賜物である。しかし他の英語圏では知らないが、アメリカでこのように返答している人を私は見たことがない。

 

 「I'm fine thank you,and you?」はカジュアルなアメリカ人には少し長すぎるのだという。もしfineを使いたいのなら「Fine thanks,and you」のほうが自然だ。

 

 そもそも毎日がfineのわけはない。疲れている日だって悲しい日だってある。それを無視して毎日皆で「I'm fine」と唱和するのは生徒の人格無視もはなはだしい。鼻水すすりながら「I'm fine.」はないだろう。

 

 少し前、 市から委託された小学生低学年20人のクラス(6回コース)の最初の日、Paulの「How are you?」の問いかけに対し、何人かが得意そうに「I'm fine thank you,and you?」と返した。それでも、3回目くらいからはそれぞれが「Great!」「Good 」「Tired」など口々にいい始めたのは非常に喜ばしいことであった。そんな彼らも中学生になったら、また「I'm Fine」に戻ってしまうのだろうか。

 

 そろそろ文部科学省のお偉方も、言語の習得の目的は会話のキャッチボールなのだということに気がついてもらいたいものである。

 

 

 

update:

2004/12/03

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