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 漢字はかっこいい?

更新日時:

2005.06.24 Fri.

 最近アメリカでは漢字がやたらと目につくようになった。漢字の文化圏に住む私にとっては、嬉しくも誇らしい現象だ。ネックレスとかTシャツなど、若者の身に着けるものにはもちろん、刺青、タトゥーとしてもよく見かける。

 

 たいていは二つの漢字が並んでいる。しかし、読めない!もしかしたら中国語か?聞いてみると、意味で選んでいるらしい。漢字は彼らにとっては文字でなくてシンボルなのだ。だから形がよくて意味の好きな漢字を2つバラバラに選んで彫ってもらったりしているのである。

 

 ある時、腕のタトゥを誇らしげに私の前に差し出しながら漢字の意味を聞いてくる(確認?)女性がいた。私は説明しながら「二つとも同じような意味だけどね。」と付け加えたところ、「そうなの。redundant(余分、過剰)なのはわかっているけど私はこの意味が好きだからいいの。」との返事が返ってきた。言葉にならないのは全く気にならないらしい。

 

 しかし、私は日本人。漢字はあくまでも文字であり言葉でもある。だからどうしても読みたくなってしまう。単なる漢字の羅列と知りつつも格闘してしまうのは日本人の悲しいサガか。

 

 どんなタトゥがあるか興味をお持ちの方は検索すると写真付きでたくさん出てくる。意味を確認しながら選んだ人はまだよい。どうも形だけ選んでいる人もいるようなのだ。中には当人は知っているのか、笑うに笑えないひどい文字(馬鹿外人とか)のも出てくる。ウソかホントか、「COOL(かっこいい)と彫ってください。」と頼んだら「冷たい」、「エレガントという意味の漢字を。」と頼んだら「象」(エレファント)と掘られた人の話も読んだ。

 

 こうなってくると日本人の意味不明の英語のTシャツ、バッグを笑えない。しかも服なら脱げるがタトゥは・・。あなたたちには単なる模様かもしれないけど、必ずどこかに、それを文字として使用している人たちがいることをお忘れなく、と余計なお世話だが忠告したくなってしまう。

 

 PAULはおかしな英語の看板や商品の名前を写真に撮ってはコレクションにしているが、私もそれに習って不思議な漢字のコレクションでもしようかな。でも人の腕や背中を無断では撮れないよな・・・。残念。j

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