テキスト
薄暗いのがお好き?
更新日時:
2005/03/05
アメリカの家のリビングルームとベッドルームには蛍光灯がない。というより天井に電気がついていない。(すべての家ではないかもしれないが。)したがって夜は当然のごとく薄暗い。部屋のあちこちに大小のライトスタンドがあるにはあるが、明るいのが好きな私には不十分である。よくこんな暗い中で本を読んだり、編み物が出来るものだ。私たち日本人は「暗いところで本を読むと目が悪くなる。」と言われて育ったけど、そういう概念は彼らにはまったくないらしい。
日本人の目の色はダークブラウンなので、常にサングラスを掛けている状態なのだと聞いたことがある。対して、目の色の薄い人種は光に対するセンサーが鋭いので明るさに弱く、暗さに強いということらしい。サングラスは伊達メガネではなかったのだ。
確かにPAULを見ているとそうかなと思う。暗い映画館からまばゆい昼の光の中に出る時の衝撃は私の想像を絶するくらい大きいらしい。
でも一番大きい理由は単に育った環境の違いなのではないかと思う。アメリカには濃い色の目の人もたくさんいるのだから。
ということで、PAULは蛍光灯が嫌いだ。部屋がオフィスのようでリラックスできないと言う。日本に住む彼の妥協策は一つのライトしか点けないということ。しかしこれでは私がリラックスできない。私はオフィスのような明るさが好きなのだ。今、我が家はぼんやりとほの暗いタイプのライトを使っているので余計暗い。
PAULがいない時は私は嬉々として二つライトを点ける。私がいない時PAULは嬉々としてライトを1つ消す。彼が帰ってくると優しい妻の私はライトを一つ消してあげる。(本当は気がつかない振りをすると日本人の以心伝心を覚えたPAULが目で訴えるのだ。)本を読むときは彼の了解を得てライトを点ける。我が家の蛍光灯は点いたり消えたりで大変忙しい。これも国際結婚の問題点の一つであろうか。