若夫婦三題
更新日時:
2005/02/17
1 ブライアン&マリッサ
臨月のマリッサは、胎動の感じから予定より早い出産を確信した。もしかしたら明日かあさってか・・。急いで仕事中の夫のブライアンに電話する。「赤ちゃんが明日にでも生れそうなの。」 それは大変、と二人が取った行動は?
2歳の長男を両親に預け、二人でレストランに食事に行ったのである。赤ちゃんが生れたら当分デートはお預けになるので、つかの間のロマンチックなひと時を楽しんだのであった。
2 スコット&コニー
スコットはあせった。「日本の女性についてどう思われますか?」などと質問を受けてしまったのだ。それも新妻コニーの目の前で!どうすればいいのだ。彼は完璧にパニックになった。質問してきたのは若い日本人女性。PAULの生徒だ。数分前、この女性をちょっとからかってしまったので仕返しされてしまったのに違いない。わかったよ!僕が悪かった。降参だ。彼はとうとうこの質問に答えられなかった。
帰りの電車の中、コニーには聞こえない所でETSUKOに愚痴る。
「年なんて聞いてしまったから怒らせてしまったんだね。」
ETSUKOは笑う。「仕返しなんかじゃないわよ。PAULに英語の勉強だから何か質問しろと言われたので、ただ思いつきに聞いてみただけよ。別に質問に何の意味もないのよ。」
「そうかなあ。でも妻の前で他の女性を誉めるわけいかないじゃないか。」
「日本人の妻たちは夫が他の女性を誉めても社交辞令だと思って気にしないのよ。逆に口ごもったりするのを見ると『まあ恥ずかしい、社交性のないやつ、嘘でも皆さん美しいですね、僕は結婚を早まったぐらい言ってあげなさいよ。』と苛立ったりするの。」
そうなのか。やっぱり日本人女性はミステリアスだ。スコットはまだ納得がいかない。
しかし、これだけは言える。アメリカ女性はけっして外国人にアメリカ女性をどう思うかなんて質問はしない。
実はこの話には後日談がある。スコットは後でPAULにこっそりと「日本の女性は皆ゴージャスだね。」
と耳打ちしたとのことである。
3 ニック&メグ
自動車整備士のニックは客から苦情が来ていると言われ、呼び出された。「どの客だろう。」腕に自信はあるのだが、、少しだけ不安がよぎる。
オフィスに来てみると、そこにいるのは何とIT関連の会社で働いているはずの妻のメグ。
どういうことだ。まだ彼には事態がよく飲み込めない。
と、妻の横には彼のドリームカーが!えっ!もしかして!?メグが誇らしげに叫ぶ。
「そうよ。ハニー。あなたのドリームカー。結婚一周年記念日の今日のために私があなたのために買ったの!記念日おめでとう。マイスィートハート!」
事前にこのサプライズ計画をメグから聞かされていた彼の同僚たちの暖かい拍手に中で、二人は固く抱きしめあい、キスの嵐、嵐、嵐。
ニックは知らなかったが、メグは前もってニックの上司に掛け合って夫の半休をもらってあったので、二人はこのままレストランに直行したのであった。
(この、「私が買った」 という意味がちょっと不明。二人のお財布は一緒だと前に言っていた。彼女の結婚前の貯金で買ったのか、それとも頭金出しただけで、これから二人でローンを払い続けるのか・・。今度会った時聞いてみようかな?
でも余計な詮索ですね。すみません・・。)