日本語は難しい?
更新日時:
2005.03.25 Fri.
日本で日本語を学んでいる外国人たちの悩みーそれは教科書で学んだ文章が教室の外では全く聞かれないということだ。
例えば日本語学習の基礎の教科書から文章をいくつか抜粋するとー
わたしは おなかが 痛いですから 病院へ 行きます。
あなたは いま お金が ありますか。
はい 少し あります。
ギターを ひくことが できますか。
いいえ できません。
もちろん間違ってはいないのだが、滑らかではない。「ですます」調は親しいもの同士では使用しないし、そもそも「あなたは今お金がありますか?」なんてストレートな質問はありえない。
日本語は語彙が多いのでも有名だ。ある調査期間の報告書によると1000語の語彙力での言語を理解する確率は、英語の80パーセントに対し、日本語は60パーセントだそうだ。では5000語ではどうだろうか。93パーセント理解できる英語に対し、日本語ではまだ81パーセントのレベルだ。
ちなみに英和辞典で「notice」を引いてみると、注意、注目、人目を引くこと、通知、通告、通知状、掲示、告示、お知らせ、はり札、予告、警告等・・。正しく使うのは至難の業だ。
また、もし「give」の意味を聞かれたら、大方の人は「与える」と答えるであろう。少なくとも英語のテストではそう書いたはずだ。しかし、現実に「私にチョコレートを与えてください。」「あなたに花束を与えたい。」などと言うだろうか?「与えるってどういう意味?」と聞かれた場合は「giveだよ。」と答えてかまわないが、その反対はまずいのではないか。「くれる」「やる」「あげる」どれも不十分だ。加えて相手に応じて丁寧語、謙譲語、尊敬語など使い分けるので、相手との関係も見極めなければならない。
もし外国人がold peopleを「古い人」と言っても大目にみてあげてね。