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3]   英語の勉強って楽しい!(英会話スクール時代)

 海外旅行に目覚めた頃、英語の必要性を感じた私は、たくさんの本を買い込んだ。「2週間でぺらぺら」とか「中学生英語でこんなに話せる」とか。それらを読破して出した結論。「やっぱり地道にやらなきゃなあ。」ついに英会話スクールに行く決心をした。

 

 しかし。バブルの恩恵をもろに受けた私の業種は大変忙しい。アフターファイブ(もちろん5時なんぞに帰ったことはないが。)も、盛りだくさん。そこでその当時評判の「忙しい方のための英会話サロン」に行くことにした。

 

  私の体験レッスンはなぜか通常より時間がかかったらしい。それは講師が私のレベルを測りかねていたからだ。すごく難しい構文を使ったかと思えば、なぜか簡単な単語がわからない。海外旅行の英会話本を、中途半端に読んだ結果かしら。とにかく基礎がないのは確かなので「下の方のクラスからお願いします。」と謙虚に私は言ったのだった。(おかげで、1年後にレベルアップ賞として時計をもらった。)

 

 この学校はフリータイム制で、予約も不要。10分前に着けばよく、ぎりぎりになるときは20分前に電話しとけばよい。一クラスは3~4人。2人の時もある。最終クラスは9時から。進級は個人差がある。毎日通ってもコストは同じなので、楽しかったのと、早く上達したかったのと、根がけちなのとで私はできる限り通った。

 

 当時、私は他にも2つ習い事をしていたし、組合の執行部でもあったので、1日に2つ3つの掛け持ちは当たり前、朝から晩まで走り回っていた。若かったなあ。

 

 結局3年間通い、それに費やしたお金と時間は相当なものだ。電車の中でも、朝

着替えながらも英語は聞いていたため、ラジカセも1台、ウォークマンも2台つぶしたっけ。受験の時もこれほどには勉強しなかった。私はけっして負けず嫌いではない。ただ楽しかっただけなのだ。

 

 何でこんなに楽しかったのか。それは話をするのが楽しかったからに他ならない。

最初に話題がある。そして、それを英語で話すためには、ある程度のボキャブラリーが必要だ。話が複雑になれば文法の知識も必要である。自分の話をするために覚えた英語は決して忘れないものだ。

 

 実はあの当時のレッスンテープを、私はまだ持っている。懐かしい過去の思い出である。

 

 あの学校は私がやめた半年後に不動産投資に失敗して不渡りを出した。バブルの終焉だった。 

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